ぜひ読んで欲しい「日本のハラル認証と聞いて、思うこと」
先日、日本のハラール認証に関する記事を書いたところ、大きな反応を頂きました。シェアされたり、ブログの記事で取り上げて頂き、そこからリンクで記事を読まれた方が多かったようです。その中で、イスラム市場に関心のあるみなさんに読んでいただきたいと思う記事がありましたので、ご紹介します。
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日本のハラル認証と聞いて、思うこと
ドバイ在住のかなまりさんが書かれた記事です。
どの社会でも、自分たちと異なる者に対しては寛容になることは難しいこと、だと思います。文化、宗教、歴史的に大きく異なるイスラム市場の人々を理解するために私たちは、気遣いと努力をする必要があると認識すべきです。
日本では、たびたび食品偽装問題が起こっています。法的に処罰され、会社が倒産することもあります。それでも後をたちません。もし、同様の事例がハラール認証でも起これば、日本や日本人への信頼が大きく損なわれます。現在は、インターネット社会です。国内の事件でも、瞬時に翻訳されシェアされてしまいます。
ムスリムの方が、安心して日本で生活したり旅行したりできるようになるには、ハラールビジネスが商売として成り立つ必要があると、私は考えています。なぜなら、資本主義の現在において、商売的に成功しないものは持続できないからです。政府やNGOとて、税金や寄付という「売上」があり、初めて成立するからです。
商売において「信用」が最も大切なことは、古今東西の常識です。世界の多くの国で日本製品が受け入れられているのは、日本企業の長年に渡る信用の積み重ねの結果なのです。私たち日本人が日本国内でハラールビジネスを手がけるのならば、ムスリムの消費者の方からの「信用」を失わないよう、確実にハラールであることを担保し実行できる仕組みを、日本全体で考えるべきです。そしてその仕組は、海外のムスリム視点で「信用」できるものでなければならないと思います。
イスラム市場進出に取組む人が肝に銘じておくべきこと
日本は、日本企業最後の市場と言われているイスラム市場へのビジネスに、積極的に取り組んでいます。しかしそれは、異文化を受け入れるということと同義だと私は考えています。イスラム市場とかかわるビジネスを行う私たちは、異文化を受入れ、日本の先人が積み重ねた「信用」を決して崩してはならないことを、肝に命じなければなりません。
この記事は、私自身への戒めの意味も含めて、公開いたします。
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私は、たまたまビジネスでドバイと関わり、そのご縁でマレーシアとも関わることになりました。そのなかで、市井のムスリムの方と出会い、ニーズを知り、そこに商売のネタが有ると考えています。ムスリムでない私が、イスラムの世界を完全に理解することはできません。しかし、ムスリムでない私たちが、ムスリム向け商品やサービスを提供できないとは思っていません。相互理解と信用の上でなら、両者にとって利益になる商売ができると、私は考えています。