マレーシア進出成功の鍵は中間層 知っておくべき二つの統計

2017-06-26マレーシア進出の基礎

マレーシア進出の成功には、自社製品やサービスのターゲットを誰にするのかが、非常に重要です。日本市場の感覚でターゲット層を想定してしまうと、マレーシアでのチャンスを逃してしまう可能性もあります。マレーシア進出の成功の鍵となるターゲット設定において、マレーシア市場で最も注目すべき中間層について、知っておくべき二つの統計データをご紹介しましょう。

マレーシア進出における三つのターゲット層

マレーシア進出においてターゲット層を想定するための指標には、年収、投資可能金額等、さまざまな物があります。ここでは、製品やサービスの購入という点を考慮して、世帯可処分所得を指標としてターゲット層を想定してみましょう。

ターゲット層 世帯可処分所得
高所得層(富裕層) USD35,000以上
中間所得層(中間層) USD5,000~35,000未満
低所得層(貧困層) USD5,000未満

アジアにおけるターゲット層人口の推移

アジアの中間所得層と高所得層の人口は、次のように推測されています。

アジア全体の高所得層と中間所得層の人口推計

想定状況 2020年人口推計 2030年人口推計
高位推計(現在の経済成長が維持) 19.5億人  25.9億人
低位推計(インドと中国が失速) 15.5億人  19.9億人

アジア全体の中間所得層の人口推計

想定状況 2020年人口推計 2030年人口推計
高位推計(現在の経済成長が維持) 17.4億人 15.8億人
低位推計(インドと中国が失速) 14.4億人 18.0億人

中間所得層は、今後の経済成長にともなって一部は高所得層に移行するものの、低所得層からの移行が続くことが推測されます。また、アジア全体としては、人口増加によりさらに、マーケットボリュームが拡大することが推測されます。

マレーシア進出成功のキーポイントは中間層

中間所得層は、2020年には少なくとも約14億人、2030年には約18億人に拡大することが推計されています。このような中間所得層の特徴をまとめると次のようになります。

  1. 経済成長にともなって、中間所得層の一部は高所得層に移行するが、低所得層が中間所得層に移行するので、ターゲット人口が拡大する。
  2. 商品やサービス価格の面から考えると、中間所得層が購入できるものは高所得層も購入できる。
  3. 中間所得層が高所得層に移行しても、商品やサービスを購入し続ける可能性が高い。人の習慣は簡単には変えられない。

この状況を考慮すると、中間所得層は、マレーシア進出を成功に導くための、最も重要なキーポイントになると考えられます。

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このような人口統計は、最も外れない社会統計の一つと言われています。とすれば、アジアでの中間所得層の増加は、多少のブレが合っても、確実と言えるでしょう。

誰をターゲットとするのかは、海外進出の成功を左右する最も重要な要因です。最も慎重に設定すべきです。マレーシア進出を検討されている方は、ぜひもう一度ターゲットの設定について熟考してください。

参考:
アジアの「内需」を牽引する所得層 景気が失速しても、中間所得層の拡大は大きい
NIRAモノグラムシリーズ No.31 2010年6月 財団法人総合研究開発機構