海外富裕層を顧客にする場合に知っておくべき三つのポイント

2017-06-26マレーシア進出の基礎

日本では、海外富裕層の消費行動や高額不動産への投資等に注目が集まりがちです。「海外の富裕層をターゲットにぜひ当社の製品を売りたい」というご相談も良く頂きます。海外進出の際して富裕層をターゲット層とする場合に、知っておくべき三つのポイントをご紹介します。

日本と海外富裕層の違い

日本と比較して経済的なレベルが半分の国でも、その富裕層の持つ資産や可処分所得額は、日本の富裕層の比では有りません。そのため海外進出の際には、まず富裕層に注目されると思います。海外の富裕層をターゲットとして検討する際には、日本と海外富裕層の社会的状況の違いについて理解しておく必要があります。

日本、シンガポール等の一部の先進国

  • 富が国民全体に広く薄く分配されている(貧富の差が大きくない)
  • 国民の多くが安定した収入を得ている(安定的な雇用が確保されている)

ドバイ、中国、マレーシア等の多くの国

  • 富が一部の人に集中している(貧富の差が大きい)
  • 安定的な収入を得るためには、学歴、人脈等の様々な要素が必要(多くの国民が不安定な雇用環境にある)

日本では、富裕層と一般層の双方がユニクロを利用することが想定できます。しかし多くの国では、このような事はあまり考えられません。富裕層と一般層には、歴然とした経済的格差が存在しています。購入するお店やモール、食事等の消費行動は、目に見えて違っています。

日本で生活していると、この事を頭では理解できても肌感覚で理解する事は、難しいかもしれません。

海外進出で富裕層をターゲットに設定する場合に知っておくべき三つのポイント

日本と海外富裕層の違いを理解した上で、海外進出で富裕層をターゲットとする際には、知っておくべき三つのポイントがあります。

1.富裕層の人口は少ない

商品価格が高くなればなるほど、その商品を購入できる富裕層人口は減っていきます。富裕層が多いイメージのあるドバイを例に取ると、報道で見るような富裕層は、全人口の1/10程度にしかなりません。

2.教育水準の高い消費者ほど購入させることは難しい

一般的に教育水準が高くなればなるほど、商品購入の際には様々な視点から商品を購入するかどうかを検討します。どこの国においても、富裕層の教育水準は高いのです。そのため、富裕層に高価格帯の商品を購入して頂くためには、かれらを納得させられるだけのベネフィットを提供しなければなりません。

3.世界中のターゲットとなっている富裕層

中東、中国、東南アジア、ロシア等の超富裕層が存在する国には、世界中の一流ブランドが押し寄せています。富裕層に購入して頂くためには、これらのライバルとの競争に勝たなければなりません。

最も販売が難しいターゲットである富裕層

人口が少なく、合理的あるいは打算的な判断がしっかりでき、世界のブランド・メーカーから売り込みを受けている富裕層は、最も物を売り込む事が難しいターゲットと考えられます。

そのため、富裕層をターゲットとする場合には、商品やサービスが提供するベネフィットを徹底的に検証し、そのベネフィットをその国の富裕層が受けいれるのかを考えなければなりません。また、ライバルに打ち勝つためにも、マーケティングやPRの為のコストが掛かるのです。

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日本で製造した商品の場合、人件費、輸送費、関税等の問題から、商品価格が高くなりがちです。そのため、富裕層をターゲットにするという考え方もあります。しかし中途半端な設定では、富裕層に販売することは、非常に困難です。

海外進出で成功するためには、自社製品の特徴、進出国の経済状況等を考慮して、合理的な視点からターゲット国やターゲット層を決定する必要があります。